セレック(CEREC)治療
セレック(CEREC)とは
セレック(CEREC)とは、セラミックの修復物(歯の詰め物・被せ物)を作製できるシステムです。
世界最大級の歯科医療用製品メーカー・シロナ社が開発したセレックでは、口腔内を3D光学カメラで撮影し、そのデータをもとにコンピュータを使って、修復物の設計から加工までをスピーディーに行うことができます。
セラミックの詰め物・被せ物を作製する場合、通常ですと歯科医院に来院して、まずは型取りを行います。その後、歯科技工所にて型にあわせた修復物を作製するため、治療完了まで数週間かかることがほとんどです。
しかし、歯科医院にセレックがあることによって、修復物を院内で作製することができます。短期間で治療が完了できるため、患者さんにとってより快適な診療をご提供することができます。
セレックは、白い歯の詰め物・被せ物・インプラントまで多様な症例に対応しております。
セレック治療6つのメリット
セレック治療には、主に次のようなメリットがあります。セレックによるセラミック治療は、スピーディーに白い歯を仕上げるということだけでなく、皆様のお口や身体にとって、とても優しく安心できる治療と言えるでしょう。
1.むし歯になりにくく、汚れがつきにくい
セラミックは金属に比べて汚れを寄せ付けにくいです。さらに、歯へしっかりと固定するため隙間を作らず、虫歯になるリスクを抑えられます。
2.身体にやさしい歯科治療
セラミックは、天然歯に近い素材となるため、変色や摩耗が起きにくいという特徴があります。また、金属アレルギーの心配がありません。
3.天然歯に近い審美的な色・質感!
セラミックのブロックは、天然歯によくなじむ色・質感のため、見た目もキレイで自然な感触となります。
4.コンピューターデザインにより、仕上がりの精度が高い!
医療先進国ドイツで開発されたコンピューターシステム(CAD/CAM)を使用して修復物のデザインと製作を行うため、これまでの手作業に比べて、常に均一の品質が保たれます。
5.スピーディーな治療が可能!
セレック治療は、天然歯に限りなく近い詰め物・被せ物が短期間で仕上げることができます。「早く治療を終えたい!」という方にも嬉しい治療法です。
6.型取りも不要のため、治療が苦手な方も安心!
通常であればトレーを口の中に入れて歯型を取りますが、セレックがあればその必要がありません。「オエッ」となる嘔吐反射が苦手な方も安心です。
セレック治療のデメリット
セレック治療のデメリットとしては、次の点があげられます。
- 素材によっては強い衝撃を受けると破損する恐れがある
- 色の調整が必要な場合がある
- お口の状況によっては適応とならない場合がある
高い審美性が必要な場合には、技工士による手仕上げの加工も行うことで、より自然で美しい歯をつくることができます。また、適応でない方には複数の治療法をご提案いたしますので、気になることは何でもご相談ください。
※セレック(CEREC)治療は金属修復ができないため、一部保険適用の治療も可能ですが、ほとんどが自費治療になります。
金属アレルギーについて
金属アレルギーによる症状には口内炎・口角炎・舌炎・口腔扁平苔癬・掌蹠膿疱症・湿疹・偽アトピー性皮膚炎などがあります。金属アレルギーの主な原因金属は次の通りです。
セレックによるセラミック治療の流れ
1.3D光学カメラで口腔内をスキャンします
まずは、レントゲンや口腔内の検査で、虫歯や元々の銀歯の状態を確認します。必要に応じて、虫歯や銀歯など治療する部分を削り歯の形を整えます。
その後、セレック3D光学カメラを使って、歯の形や噛み合わせの状態をスキャン(撮影)して、口腔内の状態をパソコンモニターへ再現します。
2.修復する歯を設計します
3D光学カメラで取り込んだ口腔内のデータを使って、パソコンモニター上で、歯の形や噛み合わせの調整などを行います。修復する歯が、患者様にとって理想的な形や色となるようにAIが設計します。
3.セラミックの修復物を作製します
ミリングマシンと呼ばれる機械(CAM)を使って、AIが設計したデータをもとにセラミックのブロックを削り出して、修復物を精密に作っていきます。
4.セラミックの修復物をお口の中へセットします
完成したセラミックの歯を、お口の中(口腔内)へ装着して治療完了となります。修復が1歯の場合は、特に短期間でのセットが可能です。形が複雑なものや特殊加工が必要な場合は、口腔内のデータを技工所へお送りして製作を進めることとなりますので、お時間がかかります。ご要望は治療前に、どうぞご相談ください。